お歳暮の手配システムなんとかならないかな?
はじめに・・・
こんにちは、デジタルムーン道田です。
今回は「なんとかならない?シリーズ第1弾」です。
今や、巷では、システムが溢れかえっています。
システムに触れない日常はないと言っても過言ではない位です。
システム使う人と、作る人、大方の人は使う人(ユーザー)というのが殆どですが、私達は作る側の立場でもあります。
システム作る際に
「ユーザー体験が大切!ユーザーの立場に立って、システムを作ろう!」
と言いながら作るのですが、実際はなかなか気付けていない事も。
自分達もユーザーなんだからお客様の体験や気持ちはわかるだろうと思うでしょうが・・・
作る側に立つと、発注側の思惑やシステム設計上の裏事情、プログラム自体の難しさに没頭してしまい、開発の真っただ中にいると気付けない事も多々あります。
また、自分がユーザーという立場であっても、日頃体験する中で、問題を見つける⇒考察する「くせ」のない人がモノを作ると、ちょっと残念なモノが出来上がるわけです。
日々、ユーザーとして、不便をみつける事、疑問を持つ、考察する事はとても大事!
という事で、巷で気づいた、コレ不便という事例を考察してみるシリーズ第1弾です。
さて、今回は
「お歳暮の手配システムなんとかならない?」
10月はお歳暮の手配が始まる頃、大手百貨店からはお歳暮カタログが届き、その中には過去のお届け先リストも同封されています。
リストには前回手配した品物と金額まで印字されているので、品物や価格を決める手助けになり大変有り難いものです。
さて、私の場合ですが、毎年同じ百貨店の総合サービスサロンで手配しています。
日常の買い物のついでや、用事で駅前を通りかかった際に、何回かに分けて手配しています。
いっぺんに済ませれば良いものを・・・とお思いでしょうが、これには理由がありまして…
いつも車で駅に行き、車を駐車して大阪や神戸に出かける私は
単に「駐車サービス券」が欲しい・・・という理由からです。
私は、大した事ない理由(私には大きな理由)で、小分けに発注するのですが、
支払い時期を分けたいとか、全ての商品を決め切れなかったから、今回はこれだけ、次回は残りの発注をしよう・・・とか、一度に発注しない方も多いと思うのですが…
いかがでしょうか?
するとちょっと面倒な事が起こるんです。
贈り物手配フローに課題発生!!
過去のお届け先リストがあるお客様は、
1.まず、電話番号と名前で検索します(1文字でも検索できます。)
2.検索結果に出てきた、送付元の住所名前、会社名などの確認をします。
OKではあれば
3.お届け先リストを見せられます。(これは有り難い事です)
この中の1件だけに送りたい旨を伝えると、
1件の送り先を選んで、この届け先リストを使うと、もう次回は使えなくなるので、このデータを残すのなら、今回の届け先を入力し直します。
・・・と言われます。
4.店員は手書きでリストをメモに取り始め、また新たに住所、氏名、会社名を入力します。
5.この後は、手配の商品番号を入力し、手配内容の確認と支払いを済ませます。
↑この【4.店員は手書きでリストをメモに取り始め、また新たに住所、氏名、会社名を入力】がとても無駄なんです!!
まだ、混雑してない時であれば、私が少し待ってイライラし、担当者はちょっと手間なメモと入力が発生するだけなんですが…
これ、20件の送付先のうち、10件だけ今回手配したいという場合も、10カ所のメモを書いて入力するのでしょうか?
1件だけならちょっとの労力ですが、2件、3件だと結構時間もかかります。
まして、10件なら・・・
入力し直した、確認作業もめんどくさいです。
めんどくさくて確認ミスってのも発生するかもしれません。
また、お歳暮発注の繁忙期になると、整理券発行して、手配の順番待ちになります。
そんな時、この手間が発生すると処理時間が大きく伸びる事になります。
「手配していない送付先リストが残るシステム」にしておくと、この【4.】の作業が必要なくなり、お客様も担当者も時間の短縮が出来ます。
入力し直す事のミスも発生しないでしょう。
また、次回、残った送付先に手配するのも楽々です!
もしかしたら、繁忙期の人員ももっと減らせるかもしれません。
いつか、この面倒な事は解消されるのだろうと期待しつつも、今年も変わっていませんでした。(泣)
何か理由があるんでしょうね・・・
ウチもシステム開発するので、気付いてても放置せざるを得ない場合がある事は重々
承知しています。
なぜ改善出来ないのか・・・考えてみました。
★1.そもそも現場の不便が声として上に上がっていない。
現場の担当者は、季節的なパート社員で、システムはそういうものだと思いこんで使っているのかもしれない。
「住所録のリストを残して次に使いたい場合は、メモで住所や名前を書き写して、もう一度入力するのよ。」そう教えられて、疑問ももたずに続けているか、
疑問をもってもこの何ヶ月か過ごしたら終わりだし・・・とあきらめているか。
★2.責任者の判断で問題が消えてしまうケース
パートの不便の声が、システム改善の責任者に伝わるまでの人のルートで問題が消えてしまう事がある。
人の痛みや苦労を感じる感性が時々低い方がいるのですが…
そういう方が途中に挟まると悲しい結果になるんです。
問題が無かった事に・・・
★3.問題は会社幹部まで認識されていても、予算が取れないケース
大規模なシステムって、少しのUI改修でも、結構コストがかかる事があります。
会社事情で予算がとれなくて、改修不可という判断に至る事があります。
ただこの点も、繁忙期にお客様を待たせる事のリスク、担当者の処理時間についての判断で大きく方針が変わります。
★4.元々のシステム設計を大きく変えなければいけないケース
3.の原因になる事なのですが、少しの改善だけど、元々そういう思想、要件が考えられていなかった為に、大きくシステムの考え方、仕様を変えなければいけないケース。
これは、大元の設計から考え直さないといけないですし、変更後のテストも大がかりになります。
今の業務フローではバグ無く使っていたのに、今回の変更で、新たなバグが発生するというリスクも伴います。
工数をかけて改善しなければいけないので多大なコストが発生します。
そうなると、次期予算計上から始まって、数々の決済をクリアしてからの着手となり、着手改善されるまでに時間がかかる事になります。
いろいろと書きましたが・・・
そもそも、これは私が我儘で、私だけが不便と感じているだけでしょうか?(笑)
人のシステム見て、我が開発システム考えろ!という事例。
どこか記憶に留めて置きたいと思います。